豊洲・有明・お台場エリアを訪れる皆さん、電車やバスの混雑にうんざりしていませんか?
実は、東京湾岸エリアには複数の水上バス会社が運航しており、快適かつ景色も楽しめる移動手段として密かに注目を集めています。
しかし、水上バスは会社によって発着場所もルートもバラバラ。
「どれに乗ればいいの?」「イベント会場の近くには停まる?」と迷うこともあるかもしれません。
そこで今回は、東京湾岸エリアの水上バス3社を徹底比較し、目的別におすすめの会社・ルートをわかりやすくご紹介します。
イベント遠征中の移動手段としても、観光のアクセントとしても、きっと新しい発見がありますよ。
※本記事は2025年7月時点の情報です。
東京湾岸エリアを走る水上バスとは?

東京湾岸エリアを移動するなら、電車やバスだけでなく「水上バス」という選択肢も見逃せません。
海の上を進む水上バスは、まさに湾岸エリアならではの移動手段。移動中も景色を楽しめるため、「交通手段」でありながら「観光体験」にもなるのが魅力です。
お台場の高層ビル群やレインボーブリッジ、東京スカイツリーまで望めるルートもあり、観光やデートにはぴったり。座ってのんびり景色を眺めながら移動できるので、歩き疲れたときの小休憩にもなります。
また、東京ビッグサイトなどで開催されるイベント参加も兼ねて利用するというのもオススメです。推し活イベントの“移動時間”を“楽しむ時間”に変えることができるので、まさに一石二鳥の移動スタイルですね。
東京湾岸で運航している水上バス3社を紹介
東京湾岸エリアでは、いくつかの会社がそれぞれ異なる路線で水上バスを運航しています。
でも、初めて利用する方にとっては「どれに乗ればいいの?」「目的地まで行けるの?」と迷ってしまうかもしれません。
ここでは、湾岸エリアで利用できる主な水上バス3社をわかりやすく紹介します。
会社によって、運航ルートや船着場、料金、さらには船のデザインまで異なります。
それぞれの特徴を知っておくことで、自分の目的に合った水上バスを選べるようになりますよ。
観光メインの方も、イベント遠征中の方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
① 東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)

東京湾岸の水上バスといえば、まず名前が挙がるのが東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)です。
路線網の広さと運航本数の多さで圧倒的な存在感を誇る、水上バス界の最大手です。
最大の特徴は、アニメ『銀河鉄道999』などで知られる松本零士氏がデザインを手がけた近未来型の船「ヒミコ」「ホタルナ」「エメラルダス」の存在。まるでアニメの世界から飛び出してきたようなフォルムに、初めて乗船する人はワクワクが止まりません。

- 浅草 ⇔ お台場海浜公園 または 豊洲
- 日の出桟橋 ⇔ お台場海浜公園
- 日の出桟橋 ⇔ 東京ビッグサイト・パレットタウン(※執筆時点では運休中)
観光ルートとして人気の「浅草→お台場」間は約55分で、運賃は大人2,000円。
また、「豊洲→浅草」はヒミコ利用時で大人1,400円ほどです。短距離で気軽に乗れる「日の出桟橋→お台場海浜公園」は600円/約20分とリーズナブル。ただし、料金や乗車時間は乗車する乗り物によって異なりますのでご注意ください。
- 個性的なデザイン船に乗ってちょっと特別な東京観光ができる
- WEB予約が可能(出航5分前まで受付)で、当日でも利用しやすい
- 豊洲・お台場といったイベント・観光スポットに直結
観光目的はもちろん、豊洲PITやZepp DiverCity (TOKYO)などでのイベント前後に移動手段として使うのもおすすめです。詳しい運航情報は以下でご確認下さい。
東京都観光汽船(TOKYO CRUISE)
■公式サイト:東京都観光汽船公式サイト
②東京水辺ライン

次にご紹介するのは、東京都公園協会が運営する公共性の高い水上バス「東京水辺ライン」です。
地域に密着した運営スタイルと、リーズナブルな料金設定で、地元の人や気軽に観光したい人にも人気のある路線です。
予約不要でふらっと利用できる気軽さが魅力の一つ。チケットは当日現地で購入できるため、「ちょっと水上バスに乗ってみようかな」という軽い気持ちでも利用しやすいのがうれしいポイントです。

- 両国リバーセンター ⇔ 浅草二天門 ⇔ ウォーターズ竹芝 ⇔ お台場海浜公園
- 浅草・お台場クルーズ(急行便/各駅便)
区間ごとの料金は400円〜と非常にお手頃。
たとえば観光客に人気の「浅草→お台場」間は、大人1,400円/子ども700円で利用可能です。
ちなみに先ほどご紹介した東京都観光汽船の「浅草」船着場と東京水辺ラインの「浅草二天門」船着場は近い場所に位置していますが、乗り場は異なるため注意が必要です。
- 予約不要で思い立ったらすぐ乗れる
- 1区間400円〜とリーズナブルでコスパ抜群
- お台場・浅草など、湾岸観光の王道スポットを結ぶ便利なルート
観光はもちろん、推し活イベントの前にちょっとした“船の旅”を味わうのにもぴったり。
派手さはないけれど、安心して利用できる公共の水上バスとして、幅広い層におすすめできる存在です。
ただし運休日がありますので、詳しい運航情報は以下でご確認下さい。
東京水辺ライン
■公式サイト:東京水辺ライン公式サイト
③東京舟旅(各種事業者)

最後にご紹介するのは、複数の事業者が連携して展開している新しいスタイルの水上交通サービス「東京舟旅」です。
通勤・観光・地域間移動など、多様なニーズに対応した柔軟な“舟旅”ができるのが特徴です。
運航しているのは、1社ではなく複数の事業者。それぞれに特色があり、都心部の新しい移動手段としても注目されています。中には「舟旅通勤」と名付けられた通勤時間帯向けのサービスもあり、働く人々にとっての“混雑を避ける選択肢”としても広がりつつあります。
※一部のラインナップにおいて、これまでご紹介してきた「東京都観光汽船」や「東京水辺ライン」のコースも含まれています。

- 舟旅通勤 BLUE FERRY:晴海五丁目 ⇔ 日の出(片道500円/約5分)
- TRY!舟旅通勤:豊洲 ⇔ 日本橋(片道900円/約20分)
- 東京湾ライナー:朝潮運河 ⇔ 日本橋(片道1,000円/約30分)
比較的短距離のルートが中心で、所要時間もコンパクト。
少し特別な“通勤”や、“混雑回避の裏ルート”としての利用価値もありそうですね。
- 通勤特化型の短距離・平日運航路線が中心
- 複数事業者によるプラットフォームで、柔軟な運航スタイル
- 豊洲・晴海・日本橋など、湾岸エリアと都心をつなぐ便利なルート
- 比較的新しいサービスなので、今後の展開にも注目
他の水上バスと比べると観光色は控えめですが、「移動そのものをちょっと楽しく」「人とは違うルートで現地入りしたい」という方にはぴったり。
平日便が多いため、推し活イベント等では活用しづらいですが、もしタイミングがあれば乗船してみてもいいかもしれません。利用を検討されている方は、必ず以下で運航状況をご確認下さい。
東京舟旅
■公式サイト:東京舟旅公式サイト
目的別おすすめ水上バス活用法
ここまで東京湾岸エリアの主要な水上バス3社をご紹介してきましたが、
「実際、自分の目的だとどれを使えばいいの?」と迷う方もいるかもしれません。
そこでここからは、目的別におすすめの水上バスやモデルルートをご紹介します。
観光・イベント遠征・ちょっとした移動など、シーンに合わせて選べるようにまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください!
観光やデートに!のんびり船旅ルート

湾岸エリアらしい景色を楽しみながら、“移動も観光の一部”にしてくれるルートをご紹介します。
特にデートやお休みの日のお出かけには、ちょっと非日常な船旅気分を味わえる水上バスがぴったりです。
浅草 → お台場海浜公園(東京都観光汽船/TOKYO CRUISE)
所要時間:約55分 / 料金:2,000円
- 10:00浅草寺を参拝&仲見世で食べ歩き
- 11:30水上バス乗船(ヒミコ・ホタルナ・エメラルダス)
- 12:30お台場到着・昼食
- 14:00デックス東京ビーチやアクアシティお台場でショッピング
筆者のおすすめは、松本零士デザインの最新艦「エメラルダス」。
近未来的なフォルムの船で、まるでアニメの世界に迷い込んだような感覚に。浅草からお台場へ向かうクルーズは、スカイツリーやレインボーブリッジなどの景色が次々と現れ、観光気分がぐっと盛り上がること間違いなし!
- 隅田川をゆっくり下るクルーズは、観光にもリラックスにも◎
- 船内は冷暖房完備、揺れも少なく快適
- お台場到着後も商業施設が近い
イベント遠征で使いたい!アクセス重視ルート

有明アリーナや豊洲PITなど湾岸エリアで開催されるライブ・展示会・推し活イベントに向かうなら、本数が多くて使いやすい水上バスを選ぶのが良いでしょう。
浅草 → 豊洲(東京都観光汽船/TOKYO CRUISE)
所要時間:約80分 / 料金:2,600円
- 12:00浅草でランチ&スカイツリーを眺めながら散策
- 13:30水上バス乗船(ヒミコ)
- 15:00豊洲到着・ららぽーと豊洲で一休み
- 16:00徒歩またはゆりかもめでイベント会場へ
例えば豊洲到着後、豊洲PITへ向かう場合は、徒歩でおよそ15分で到着できます。
有明アリーナへ徒歩で向かう場合は、約22分ほどかかります。徒歩ですと少し距離がありますので、以下で事前にルートを確認しておくと安心です。
また、開演前に物販購入などの予定がある場合は、上記記載時刻よりも少し早めの時間帯で利用するのがオススメです。
- 事前にWEB予約も可能なので、イベント当日の予定を立てられやすい
- ライブ・舞台・展示会など、イベント参加そのものを“旅”にできる
- 豊洲到着後も時間調整がしやすい
まるで映画?夜景を楽しむナイトクルーズ(周遊ルート)

水上バスは早い時間で終わってしまうイメージですが、実は夜に運航する便も存在します。特に東京水辺ラインが運航する「ナイトクルーズ」は、まるで映画のワンシーンのような幻想的な景色を楽しめることで注目されています。本数自体は少ないものの、水上からの東京の夜景はひと味違う観光体験となることでしょう。
両国リバーセンター発 ⇒ 《隅田川・晴海運河》 ⇒ 両国リバーセンター着(東京水辺ライン)
所要時間:約90分 / 料金:2,800円
- 15:00スカイツリーや東京ミズマチを散策
押上駅 → 両国駅(都営大江戸線で約10分)
- 18:30押上駅 → 両国駅(都営大江戸線で約10分)
両国駅から両国リバーセンターまで徒歩3分
- 19:00両国リバーセンターにてナイトクルーズを満喫
- 20:30両国周辺グルメ
ちゃんこ鍋や寿司etc…
運航時間は時期によって異なる場合があります。また利用には事前予約が必要となる場合がありますので、必ず公式サイトでご確認ください。
- 普段見られない隅田川沿いの眺めや晴海エリアの都市夜景を楽しめる
- ロングコースなので、ゆったりと非日常感に浸ることができる
- 写真映え満載
水上バス利用時の3つの注意点
水上バスは景色を楽しみながら移動できる魅力的な交通手段ですが、快適に利用するためにはいくつか注意点があります。特に初めて利用する方は、以下のポイントを事前に確認しておくと安心です。
①運休日・ダイヤの確認を忘れずに
水上バスは、会社によって定期的な運休日が設けられていることがあります。たとえば「東京水辺ライン」は月・火曜日(祝日を除く)が休航日なので、これらに当てはまる場合は注意が必要です。
また、天候や船体の不具合などにより、当日急に運休になるケースもまれにあります。
イベントや予定に合わせて利用を考えている場合は、あらかじめ公式サイトで最新の運航状況を確認し、代替ルート(電車・バスなど)も用意しておくと安心です。
②支払い方法やタイミングを事前にチェック
会社や便によっては、現金のみの支払い対応という場合もあります。
観光地だからと油断せず、あらかじめ小銭や紙幣を用意しておくと安心です。
一部の会社では交通系ICカードやクレジット決済に対応していますが、すべての便がそうではないため、乗船前に対応状況を確認しておきましょう。
また、支払うタイミングも事業者ごとばらつきがあり注意が必要です。乗船前に券売機で支払いを済ませる場合もあれば、船内で支払うという場合もあります。事前に公式サイトで調べたり当日に船着場のスタッフに尋ねてみると安心です。
③乗船時、乗り物酔い&日差し対策も忘れずに
水上バスは揺れが少ない設計になっているものが多いですが、酔いやすい方は念のため酔い止め薬を準備しておくと安心です。
また、デッキなど屋外スペースで景色を楽しみたい方は、日差し対策(帽子・サングラス・日焼け止めなど)を忘れずに。特に夏場は直射日光が強く、想像以上に体力を奪われることもあるので、飲み物の持参もおすすめです。
まとめ|水上バスをうまく使って湾岸エリアを楽しもう!
東京湾岸エリアを訪れるなら、水上バスという選択肢をぜひ取り入れてみてください。
電車やバスでは味わえない開放感や非日常感があり、移動そのものが思い出に変わります。
観光を楽しみたい方にはのんびり船旅ルート、イベント遠征中の方にはアクセス重視の直行ルートなど、目的に応じて水上バスをうまく使い分けることで、より快適で充実した湾岸体験ができるはずです。
また、船のデザインや運航ルート、料金なども会社によって異なるため、自分の予定や好みに合ったサービスを選ぶことも大切です。
記事内でご紹介したモデルルートや注意点を参考に、あなたにぴったりの“舟旅”を見つけてみてくださいね!
湾岸エリアにはまだまだ魅力がたくさんあります。
水上バスをきっかけに、東京の“海の玄関口”をもっと楽しく、もっと自由に巡ってみましょう!
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