SNSを利用する場面において、趣味や目的に応じて複数のアカウントを使い分ける人も今では珍しくありませんね。その中でも度々注目を集めているのが「懸賞アカウント」です。実はこの懸賞アカウントという存在に対して、「気持ち悪い」「うざい」といったネガティブな印象を持たれている方も少なくありません。
なぜ懸賞アカウントがそのような印象を持たれてしまうのでしょうか?本記事では、懸賞アカウントが気持ち悪いと思われる理由を探りつつ、実は喜ばれる一面があることもお伝えしていきます。最後まで読めば、懸賞アカウントの持つ可能性を理解できるはずです。
懸賞アカウントが気持ち悪いと言う意見には3つのグループがある
懸賞アカウントに対して「気持ち悪い」などのネガティブな印象を抱いているのは、一体どのような人たちなのでしょうか?具体的な理由を探る前に、まずその対象を整理してみましょう。
実は、懸賞アカウントに対するネガティブな意見は、大きく以下の3つのグループに分けられます。
- 企画の主催者側(主に企業)による、懸賞アカウントに向けた意見
- 懸賞アカウントではない一般ユーザーによる、懸賞アカウントに向けた意見
- 懸賞アカウント同士で抱く意見
これらを切り分けて考えることは非常に重要です。なぜ重要なのかというと、それぞれの立場によって、問題視するポイントが異なるためです。
その中でも世間の声として取り上げられやすいのが、「一般ユーザーによる、懸賞アカウントに向けた意見」です。本記事では、この視点を中心に、懸賞アカウントが「気持ち悪い」と言われる理由について詳しく掘り下げていきます。
懸賞アカウントが気持ち悪いと言われる5つの理由
懸賞アカウントが「気持ち悪い」と言われる理由には、一体どのような背景があるのでしょうか?
ここでは、具体的に「懸賞アカウントが気持ち悪い」と言われる5つの理由を挙げ、それぞれのポイントを深掘りしていきます。
理由①|ちゃんと企業を見ているか怪しい
懸賞アカウントは、その特性上「フォローやリポスト(投稿を拡散する行為)ばかりしているアカウント」という印象を持たれることが少なくありません。実際、応募条件としてフォローやリポストを求められる企画が多く、例えばX(Twitter)内のタイムラインのほとんどがリポスト投稿で埋まっているなんてことも珍しくないでしょう。
そうした結果、「このアカウント、本当に投稿内容を読んでいるの?」と疑念を抱かれる原因になることもあります。主催者側の視点に立つと、応募条件を機械的に満たしているだけに見えるため、「企業や商品に興味があるのではなく、ただ当選したいだけ」と思われてしまうこともあります。
このような印象が積み重なることで、懸賞アカウントは一般的なアカウントに比べて信頼性を築きづらいという課題にも直面しており、嫌われる傾向にあります。ただし、信頼を形成するための工夫次第では、こうした課題を克服することももちろん可能です。
理由②|捨て垢のような振る舞いをする
「捨て垢」とは、一言でいえば”配慮に欠けた自由な言動を繰り返すアカウント“のことを指します。懸賞アカウントに対しても、この「捨て垢のような振る舞い」が指摘される場面がよくあります。
たとえば、以下のような行動が挙げられます。
- 懸賞関連以外の投稿がほとんどない
- 懸賞垢ではないユーザーに対して迷惑行為を繰り返す
- アカウント運営に一貫性や人間味が感じられない
これらの行動は、主催者側や他のユーザーから見て「信頼に値しない」「機械的で気持ち悪い」と受け取られる原因になりがちです。
一部の懸賞アカウントは、その気になれば簡単に閉鎖や作り直しができると思い込んでいることがあります。そのため、そのアカウント運営者は当選するためにどんな手段でも行います。例えば、同じ投稿ばかり繰り返したりすることもあります。結果として、当選したい一心で行き過ぎた振る舞いをしてしまい、「捨て垢」と同様に見られるケースが出てくるのです。
SNSとはいえ、人間味のないアカウントだと気持ち悪がられても仕方がないと言えるでしょう。
理由③|”とにかく欲しい”という思いが強すぎる
Xやインスタなどでは、魅力的な商品やサービスが当たるキャンペーンが随時投稿されています。その投稿に寄せられるコメントの中には、少し行き過ぎた内容の投稿をするアカウントがいるのも事実です。例えば、Xの懸賞企画の投稿で目にするコメントには、次のようなものがあります。
これらのコメントに共通するのは、熱意が強すぎるがゆえに、見る側にとって「押しつけがましい」「気持ち悪い」と感じられる場合がある点です。他にも以下のような投稿もあります。
- 「絶対当たりたい!」と何度も同じ趣旨のコメントを投稿する
- 長文で商品の素晴らしさを語りつつ、過剰なお願いをする
- 他の応募者を意識した競争心あふれる投稿をする
これらの行動は、主催者側には熱意として映る場合もありますが、一般ユーザーや他の応募者には「自己中心的」「必死すぎる」と受け取られる可能性もあります。
もちろん「欲しい」という気持ちを伝えること自体は悪いことではありません。ただし、過剰に表現すると、かえって他者に引かれてしまい、懸賞アカウント全体へのネガティブな印象を与える原因となりかねません。
応募している時点で欲しい気持ちは皆同じです。応募者としての誠実さを忘れず、自然体でいることが、より好まれるアカウント運営につながるでしょう。
理由④|メアドやアカウントを変えて複数応募する
懸賞アカウントの中には、当選確率を上げるために複数のメールアドレスやアカウントを作成して応募するケースも見られます。しかし、こうした行為は基本的に 不正行為 とみなされ、懸賞文化を乱す行為として嫌悪されることが多いです。
まず、企業側から見ると、複数応募はシステムへの負担や管理の手間を増やすだけでなく、本来対象としているユーザーに商品やサービスを届けられなくなる原因にもなります。その結果、懸賞企画自体が中止されたり、応募条件が厳しくなることも考えられるでしょう。
また、一般の応募者からも「不公平だ」「スパムのようで気持ち悪い」という声が上がりやすく、こうした行為が懸賞アカウント全体のイメージを悪化させる一因となります。
懸賞はあくまで楽しむためのものであり、公正で誠実な行動が求められます。短期的な利益を追い求めるよりも、正々堂々と応募することで、懸賞の喜びをより深く味わえるはずです。
理由⑤|通常アカウントから懸賞アカウントに方向転換
これまで日常的な投稿をしていたアカウントが、突然、懸賞関連の投稿を繰り返すようになるケースがあります。以前は旅行の写真や食事の投稿でフォロワーと交流していたのに、急にキャンペーン投稿ばかりになると、フォロワーとしては「どうしちゃったの?」と困惑してしまうものです。
交流の深かったフォロワーの場合、趣味や近況を楽しみにしていた人が違和感を覚えたり、最悪の場合ネガティブな感情とともにフォローを外されてしまうこともあるでしょう。
決して、通常アカウントでの懸賞投稿がダメというわけではありません。しかしこうした問題を避けるためには、通常アカウントでの「懸賞投稿の頻度を見直す」または「アカウントを分ける」 ことを検討しましょう。
アカウントを分けることで、懸賞専用アカウントでは同じ目的を持つユーザーとの交流が深まり、日常アカウントではフォロワーとの関係を良好に保てるというメリットがあります。
懸賞アカウントは喜ばれる一面もある!
ここまで懸賞アカウントが気持ち悪いと言われる理由について挙げてきました。ここまで読むと、懸賞アカウントでは「”悪”でしかない」と思われた方も多いと思いますが、実は懸賞アカウントとというのは、意外な一面を持ちます。
実は、懸賞アカウントの参加は主催者側(主に企業)にとっても、懸賞アカウントにとっても、メリットとなりうる要素を持っています。各視点からその効果を考察してみましょう。
主催者側のメリット|拡散力と認知度の向上
懸賞アカウントは、企業にとって非常に強力なプロモーションツールとなります。なぜなら、懸賞アカウントは多くの場合、キャンペーンのリポストやシェアを積極的に行い、その結果として広範囲に情報が拡散されるからです。懸賞アカウントの投稿によって、投稿自体が多くの目に触れやすくなり、キャンペーンや製品の宣伝効果は自然と高まります。
また、懸賞アカウントの参加は、新たな顧客層にリーチするための重要な手段となり、企業の認知度向上だけでなく、ターゲット層を拡大するのにも役立ちます。こうした理由からも、実は懸賞企画の中では懸賞アカウントの参加が前提として運営されており、その拡散力を活かして広範囲に情報を届けるケースもあります。
そもそも、懸賞アカウントの参加が許容されていない場合、応募規約にその旨が記載されるはずですし、そもそも懸賞企画自体が今日まで続けられていないでしょう。
懸賞アカウント側のメリット|新しい興味との出会い
懸賞アカウントとして活動することで、思いがけない新しい発見に出会うことがあります。もともと興味のなかった商品やサービスでも、キャンペーン投稿を通じて何度も目にするうちに、自然と関心を持つようになることもあります。これは「単純接触効果」と呼ばれ、繰り返し目にすることでその対象に対して親近感や好意を抱く心理現象です。
懸賞アカウントでの活動は、ただ応募するだけでなく、新しい価値観や体験を得る手段にもなるのです。
懸賞アカウントが気持ち悪いと言われる理由|実は喜ばれる場面もある!・まとめ
懸賞アカウントは、SNS上で「気持ち悪い」や「うざい」といった否定的な意見を受けることがあります。その理由として、企業への信頼性の欠如や、捨て垢のような振る舞い、過剰な応募姿勢、不正行為、そして運用方針の急変などが挙げられます。しかし、これらの課題がある一方で、懸賞アカウントには意外なメリットも存在します。
例えば、懸賞アカウントは企業にとって重要なプロモーションの一翼を担っています。その拡散力によってキャンペーンの認知度が飛躍的に高まるケースも少なくありません。また、懸賞アカウントを運用する本人にとっても、新しい商品やサービスとの出会いを通じて視野を広げる機会を得られるという利点もあります。
懸賞アカウントに対するネガティブな意見がある一方で、その役割やメリットを知ることで、偏った見方を改めるきっかけになるかもしれません。利用の際はマナーやルールを守り、楽しみながら活用することが大切です。
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